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【ブログ更新】加齢による筋肉量減少を防ぐためには
こんにちは
健康運動指導士
NSCA・CSCS
パーソナルトレーナー片平和誠です
前回の記事で、加齢による筋肉減少の仕組みを解説しました
今回は、加齢による筋量減少を防ぐにはどうすれば良いか?がテーマです
結論から言うと、筋力トレーニングや瞬発力を使うエクササイズを出来るだけ定期的に行なうことです
前回のブログでも書いたとおり、筋量の減少は速筋で大きくみられます
ウォーキングやジョギング、水泳などの有酸素性運動では速筋の参加率が低く、筋量減少を防げません
速筋を選択的に使う筋力トレーニングや瞬発的なエクササイズ(例えばランジやホッピング、ジャンプなど)を定期的に行うことが
速筋の減少を防ぎ、結果的に筋量減少を防ぐのに効果的だと考えられます
ですが、
速筋を選択的に使う高重量の筋力トレーニングや、瞬発的なエクササイズは、高齢者にとって大きなリスクも伴います!!
高重量の筋力トレーニングは、血圧の急な変化に伴う循環器系への負担や
乳酸などの蓄積による血中の酸性化に伴う体調の悪化(めまいや吐き気など)
急な負荷による筋肉の外傷や関節の障害などたくさんのリスクを伴います
ランジやホッピング、ジャンプといった運動も、筋力や柔軟性が不足した高齢者が急に行えば、筋肉の外傷や関節の障害のリスクが非常に高まります
さらに高齢者では筋肉の元になる筋衛星細胞の数が減少し、その働きも鈍化することがわかっています
また加齢に伴い、筋肥大に大切なタンパク同化に関わるインスリン様成長因子などの同化ホルモンが減少すること、
そして、筋タンパク同化に一番重要なシグナル伝達系に対して加齢による抵抗性が生じることがわかってきています
このように、速筋を鍛えて筋肉をつけたい!と言っても、
高齢者の運動にはリスクを伴うこと、高齢者は若年者と同じようには筋肉はつかないこと、などをしっかりと理解する必要があります
ですので、高齢者が運動するにあたっては、(有酸素性運動の際も同じですが)まず既往歴や運動歴をしっかりと確認して、安全に運動ができる状態かを確認することが大切です
その上で、現在の柔軟性や筋力、身体のバランス能力や姿勢に応じて、
計画的に筋力トレーニングを始めることが何より大切です!!
そして筋力トレーニングの負荷を長期的に、段階的に上げていくことも大切です
また、高齢者は若年者よりもタンパク質需要量が増えるため、
十分なタンパク質を食事から摂取することも大切です!!
ランジやホッピングジャンプ系エクササイズは、
十分な筋力、柔軟性、バランス能力が身についてから行うことが望ましいです