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【ブログ更新】健康寿命を延ばす運動と習慣
健康寿命を延ばす運動と習慣
健康寿命とは?平均寿命との違い
日本は世界でも有数の長寿国ですが、「長生き=健康」とは限りません。
健康寿命とは、「介護や支援を受けず、自立して生活できる期間」を指します。
一方、平均寿命は「生きている年数」そのもの。
日本人の平均寿命は、男性81歳・女性87歳(2023年時点)と高水準ですが、健康寿命はそれより約10年短いといわれています。
つまり、人生の最後の10年間は、何らかの病気や介護を必要とする状態になりやすいのです。
この「不健康な期間」をできるだけ短くし、元気に動ける時間を増やすことが、健康寿命を延ばす最大の目的です。
なぜ健康寿命が短くなるのか?加齢と生活習慣の関係
健康寿命を縮める主な原因は、加齢による体力の衰えと、生活習慣の乱れにあります。
特に多いのが次の3つです。
筋力・体力の低下(サルコペニア)
筋肉量は40代から少しずつ減り始め、60代以降は急激に低下します。
下半身の筋力が衰えると、転倒・骨折・寝たきりにつながりやすくなります。
生活習慣病(糖尿病・高血圧・脂質異常症など)
運動不足や偏った食生活が続くことで、血糖値や血圧のコントロールが難しくなり、脳や心臓の病気を引き起こすリスクが高まります。
心身の虚弱や衰弱(フレイル)
フレイルとは、「加齢とともに運動機能や認知機能等が低下し、複数の慢性疾患の併存などの影響もあり、生活機能が障害され、心身の脆弱性が出現した状態」とされています。
サルコペニアのように筋肉量の減少、筋力の低下にとどまらず、認知機能の低下や記録の低下まで引き起こし、要介護の直前の身体状態になってしまいます。
これらを予防するには、「運動」「食事」「休養(睡眠)」の3つを見直すことが重要です。
健康寿命を延ばす3つの柱:「運動」「栄養」「休養」
1. 運動:体を動かして筋力と代謝を維持
運動は健康寿命を支える最も大切な要素です。
筋肉・骨・関節・心肺機能を保つことで、日常生活の動作(歩く・立つ・階段を上る)をスムーズに行えます。
運動のポイント:
- 簡単に始められそうな事から始める
- 無理なく続けられることを優先する
- 筋トレ+有酸素運動を組み合わせる
- 市町村で提供している専門家サービスを利用してみる
健康寿命を延ばすおすすめの運動メニュー
① 筋トレ:下半身を中心に
加齢とともに衰えやすいのは、太もも・お尻・ふくらはぎといった下半身。
下半身を鍛えることで、転倒予防・基礎代謝アップ・体力維持につながります。
おすすめ種目:
- 椅子の背もたれにつかまりながらのスクワット(20回×2セット)
- かかと上げ(20回×2セット)
- 膝上げ(もも挙げ)運動(左右交互に合計50回)
② 有酸素運動:ウォーキング・サイクリング・水中運動
有酸素運動は毛細血管やミトコンドリアを発達させ、心肺機能を高めます。
ウォーキングなら1日20分~、「少し息が弾む程度」の強度が理想です。
テレビを見ながらのステップ運動や、家事の合間に階段を上り下りするだけでも十分です。
③ 柔軟・ストレッチ:関節の可動域を保つ
筋肉の柔軟性や関節の可動域を保つことで、疲れやすさの軽減や転倒予防にもなります。
おすすめはふくらはぎや太ももの表裏、臀部、背中、胸など硬くなりやすい筋肉のストレッチ。
気温が上がる日中や、入浴後がおすすめです。
2.栄養:筋肉を作る「たんぱく質」と腸を整える「野菜」
筋肉の維持には、たんぱく質が欠かせません。
高齢になればなるほどタンパク質の必要量は増えるので、毎食必ず肉・魚・卵・大豆製品を積極的に摂るようにしましょう。
また最近は「腸活」がブームですが、ほぼすべての栄養を吸収する腸は健康に重要な臓器です。腸内細菌の"エサ"となる食物繊維を豊富に摂ることで、腸内環境を整えて、健康管理につなげましょう。
2種類の食物繊維をバランスよく:
- 水溶性食物繊維:海藻類(わかめ、こんぶ等)、人参、大根、オクラ、山芋など
- 不溶性食物繊維:ゴボウ、レンコン、大豆、タケノコ、キャベツ、キノコ類など
3.休養:適切な睡眠と、姿勢習慣
① 睡眠:質を整え、自律神経をリセット
睡眠不足は、筋肉の回復・ホルモン分泌・免疫力低下に悪影響を与えます。
理想は7~8時間の睡眠。
寝る1時間前はスマホやテレビを控え、入浴後60~90分以内に布団に入ると良いとされています。
② 姿勢と呼吸:日常の中で整える
猫背や姿勢の悪化は、呼吸を浅くしたり、自律神経のバランスを崩します。
背筋を伸ばし、ゆっくりとした深呼吸を1日数回するだけでも体が軽くなると思います。
また長時間、同じ姿勢でいることが良くありませんので、「1時間に1回は立ち上がって伸びをする」など、小さな姿勢習慣が大切です。
健康寿命を延ばすには「継続」が大切
どんなに良い運動でも、続けなければ意味がありません。
健康寿命を延ばすための運動・習慣を続けるには、次の3つを意識しましょう。
①ハードルを下げる
「1日10分から」「週2回」など、無理のない目標から始めましょう。
最初は“やる気”よりも“仕組みづくり”が大切です。
②記録する
歩数計やアプリで運動を記録すると、モチベーションを維持しやすくなります。
「先月より少し多く歩けた」「前よりも楽になっていた」といった小さな変化に気付けるような環境づくりも、習慣化には大切です。
③人と一緒に行う
家族や友人と一緒に運動することで、励ましあい挫折を防げます。
最近では、地域の健康教室やオンライン運動プログラムなども充実しています。
まとめ|今日からできる「健康寿命を延ばす第一歩」
- 健康寿命は「自立して過ごせる期間」。平均寿命との差は約10年。
- 筋トレ・有酸素運動・ストレッチをバランスよく取り入れる。
- 食事・睡眠・姿勢を整えることで、健康な身体を維持する。
- 続けるコツは「無理をしない」「記録する」「人と一緒に行う」。
健康寿命を延ばすことは、「未来の自分への投資」です。
年齢を重ねても、自分の足で好きな場所へ出かけ、笑顔で過ごせる人生を目指しましょう。
今日の10分の運動が、10年後のあなたの自由を守ります。

